【R3.11.24】第308回定例会 一部反対討論

県民主役の県政の会 渋谷哲一です。
会派を代表して、一部反対討論を行います。


議案第16号、決算の認定を求めるの件、及び、
議案第18号、令和2年度青森県病院事業会計の決算の認定を求めるの件、以上2議案に反対いたします。
また、議案第14号、15号、17号、及び議案第19号の4議案に賛成いたします。
以下、反対議案に対しての主な理由を説明いたします。

議案第16号、決算の認定を求めるの件では、歳出10款1項5目 教育指導費 青森県立高等学校教育改革推進計画について、計画の改定に向けた議論が不十分であり、改定内容も県民の意見が充分に反映されていないことから、反対いたします。


平成28年の青森県高等学校将来構想検討会議答申をもとに、青森県立高等学校教育改革推進計画が策定されました。この推進計画により、平成30年度~令和4年度までの第1期実施計画5か年計画が策定され、今月12日令和5年度から令和9年度までの第2期実施計画が決定されました。


第1期実施計画では、県内各地区で県立高校の統廃合が急速に進められ、統廃合に対する反対の声が各地で起こりました。この時の論点は、1学級40人、1学年4学級を「標準校」として県立高校再編を進める県教育委員会と、地域に小規模校を残したいとする県内各地の自治体や住民との間に生じた「教育に対する基本的考え方」の違いでした。


標準校が生徒の選択肢を増やし、より充実した教育環境を提供できるとする県教委。
それに対して、そもそも子供たちが自分の通う高校を選択するのであり、小規模校でも特色ある教育を提供することによって、個々の生徒に適した魅力ある教育、多様な教育環境を提供できるとする県内各地の県立高校が立地する地域の考え方は、平行線をたどり続けました。


結局、県教委の「標準校」理論が第1期実施計画では基準とされ、多くの反対意見を残したまま県立高校の統廃合が進められていきました。
このため、第2期実施計画を策定する前に、令和2年、基本方針検証会議が開催されることになり、昨年度の決算に所要の経費が計上されたものです。


残念ながら、検証会議では、根本的な論点である、「1学級40人、1学年4学級いわゆる「標準校」の是非が議論されることもなく、むしろ標準校が前提としての議論がなされていました。これでは、何のための検証会議だったのか、との疑問を持たざるを得ません。


問題の核心に触れることなく、検証会議が進められたため、基本方針は、改定前とほとんど同じ内容となっています。その基本方針のもとに策定された今回の第2期実施計画は、第1期実施計画同様、生徒が減っていくという理由で、県立高校の統廃合と学級減が進められ、またもや、各地からの反対の大合唱に対して、何の対策も打ち出す事無く、何事も無かったかのように、決定されました。
県内各地で開催された、地域懇談会は一体何のために開催されたのか、という声に、未だ県教委からの答えはありません。

人口減少が、特に地方において進んでいく中、私たちは、県立高等学校教育の在り方を根本的に見直していく必要があります。


なぜ、国は、1学級40人を、地方の裁量によって変えることができるとしたのか。
なぜ、全国各地で、生徒の全国募集をする高校が増えているのか。
なぜ、高校の魅力化が、重要視されているのか。
これらは、今後の日本の教育、特に高校での教育の在り方を示しているものと考えます。
生徒一人一人が、自分の将来に向けた多様な学びを希求し、それぞれの個性を伸ばしていく教育が求められています。


15歳のころから「気候のための学校ストライキ」を始めたスウエーデンの環境活動家であるグレタ・トゥーンベリ氏は、全ての世代と地球上の全ての地域の人々に向けて、地球温暖化に対して「考え、実際に行動すること」を訴えています。
恐らく青森県教育委員会が考える「標準校」の考え方からは、この様な若い人は育たないのではないでしょうか。
教育とは、何か。学びとは何か。
もう一度考えてみる必要があるのではないでしょうか。
本来するべき議論を行っていない今回の検証には賛同できません。もう一度、県民から青森県の教育の在り方、県立高校の将来の在り方について、多くの意見を求め、県民と教育の在り方を共有すべきです。


次に、議案第18号に計上されている、青森県病院事業会計の決算の認定を求めるの件では、令和2年度から実施されました分娩料の値上げに反対するものです。
主に2つの観点から反対いたします。


一点目は、分娩料の値上げは、三村知事が重点施策と位置付けている「出産・子育て支援」に、政策的に反するものである事。
そして、二点目は、新型コロナという未曽有の災害の最中、経済的に苦しんでいる子育て世代をむしろ支援をすべきであるにもかかわらず、分娩料の値上げを断行したことに対して賛同できません。

青森県基本計画「選ばれる青森」への挑戦の中で、人口減少対策のアクションプラン、第2期まち・ひと・しごと創生青森県総合戦略は最重要施策であり、特に、「出産・子育てしやすい環境づくり」が最重要ポイントとして挙げられています。
子どもを産んで下さい、県は、応援します、と若者たちに訴えていながら、その一方で分娩料の値上げをし、出産の負担増を強いる理解しがたいものとなっています。
しかも、新型コロナ禍、経済的打撃を受けている若者たちへ行うべき取り組みとは、到底思えません。
これでは、青森県は言っていることとやっていることが違う、との誹り(そしり)を受けかねません。断固この値上げに反対いたします。


分娩料の値上げに伴う県病の収入増は予算ベースで約3000万円
令和2年度のコロナ対策で1500億円を超える対策費を打ち出している青森県が、なぜ、分娩料の値上げにこだわるのでしょうか。
2020年の国勢調査の速報値では、千葉県の流山市が人口増加日本一となり、それを支える政策で注目されているのが子育て支援です。
令和2年度政策パッケージ事業一覧では、政策分野2、出産・子育て支援と健康づくりでは、約79億2千万円の予算を組み、その中でも、安心して子どもを産み育てられる環境づくりには、約49億6千万円が計上され、「経済を回すための基盤づくりの約79億9千万円に次ぐ規模です。
若い夫婦が、安心して子どもを産み育てられる環境を支援していく事こそ、青森県が採用すべき施策ではないでしょうか。
青森県立中央病院の不採算部門に係わるものとして、周産期医療に要するものは、一般会計からの繰り入れにより対応している所であり、令和2年度は、
約2億7千万円が繰り入れされています。
分娩料の値上げではなく、県民誰しもが安心して出産できるよう繰り入れによる対応をすべきだったのではないでしょうか。
問題は、県病の経済的理由による分娩料値上げの決断を、後は、三村知事をはじめとする県の執行部、県議会がどう判断するかです。
そして、その判断基準は、県の基本計画でなくてはならないはずです。
三村知事も幾度となく言及していますが、子育てしやすい青森県を目指し、子育て世代の負担を減らすことこそが、基本計画に沿った政策であり、それに真っ向反する分娩料の値上げには、反対致します。
三村知事には、今からでも、分娩料をもとに戻すよう要望し、一部反対討論を終わります。

【R3.3.22】令和3年第305回定例会 | 一部反対討論

県民主役の県政の会 渋谷哲一です。
会派を代表して、一部反対討論を行います。
今議会に提出されました45議案の内、議案第1号 令和3年度青森県一般会計予算案、議案第32号 青森県学校職員定数条例の一部を改正する条例案、及び請願受理番号第1号「ゆきとどいた教育を求める請願書」の不採択に反対いたします。
それ以外の、議案第2号から議案第31号まで、議案第33号から議案第45号まで、全ての議案に賛成いたします。

主に二つの点で反対致します。
1つ目は、計上されている原子力及び、核燃料サイクル関連事業の全てに反対いたします。
2つ目は、県立高等学校の統廃合を前提として進められている高等学校教育改革推進計画に関連する全ての予算と議案に反対いたします。

まず1点目です。
青森県には、毎年193億円余の核燃料物質等取扱税や、電源三法交付金、地域振興のための補助金や寄付金など、毎年、巨額の資金が、原子力政策推進のために投入されております。
この他にも、先頃、東通村に対して、東京電力は、5年間で30億円の資金を供給、東北電力は、ふるさと納税により、10億円を寄付するとの発表がありました。
北海道の寿都町や神恵内(かもえない)村は、高レベル放射性廃棄物の最終処分場建設のための文献調査を受け入れ、それぞれ2年間で最大計20億円の交付金が支給されます。
関西電力では、原子力関連事業を円滑に進めるための贈収賄事件が問題となりました。
これらの資金は何のために投入され、誰が負担しているのか、もう一度、真剣に考えることが必要です。

これまでも、そして、いま現在も、電力事業者は、こう訴えています。
「原子力関連施設の事故は100%起こらないように万全の対策を施します。
私たちの技術力と継続している努力を信頼して下さい。
安全安心が第一です。
事故は絶対起こしませんし、万が一事故が起これば、私たちがしっかり対処いたします。その為の備えは万全です。」と。
原発事故から10年。
果たして、福島第一原発の事故は、これらを証明してくれたでしょうか。
原発避難者はいまだに3.6万人に上り、放射線量が高く、立ち入りと居住制限される帰還困難区域は、福島県内の7市町村、計300㎢以上残っております。東電が避難やなりわいの被害に支払った個人や法人向けの賠償金は、約7兆円で、今後も増え続ける見込みです。納得できない被災者が起こした訴訟も続いております。
地域のコミュニティーを破壊し、避難者が避難先で孤立するだけではなく、保障の金額を巡って被災者同士の分断も引き起こしております。

原子力政策の問題は、地球温暖化の問題とよく似ています。
どちらも、はっきりと問題が目に見えるわけではなく、実際起きてみなければ、どのような影響があるのかもわからず、そして、何より、起こってしまってからでは手遅れだという点です。
その一方で、原発事故が地球温暖化の問題と大きく違う点もあります。
それは、影響が地域限定である事、そして、なによりも人類が何度も実際に体験をしているという事です。
チェルノブイリやスリーマイル事故を経験し、我が国においては、広島、長崎の大惨事も経験いたしました。
10年前に福島の原発事故を目の当たりにし、それでも、なお、原子力及び核燃料サイクル政策と決別することができていません。

福島原発事故以来、国民の原子力への信頼は地に落ち、この10年間政府のエネルギー政策も曖昧なものでした。
規制強化で原発の安全対策工事費は増え続けており、電力会社の負担は計5兆円を上回り、主な原資は、利用者が支払う電気料金ですが、今後さらに増え続ける廃炉費用や高レベル廃棄物の処分費用など、原発の経済性について精密な議論も行われていません。
事故後日本だけではなく世界で原発の安全対策費は高騰し、安価な電源ではなくなる一方で、ヨーロッパを中心に、再生可能エネルギーのコストは劇的に低下し、導入量は大幅に増えました。ドイツでは、2020年総発電量の約4割を占めるまでに至りました。
また、日本経済新聞によりますと、
福島事故後に速やかに脱原発政策を推し進めたドイツは、当初、脱原発により①電力の安定供給が脅かされる、②石炭火力が増えて二酸化炭素排出が増える③原子力が多いフランスからの電力輸入が増えるなどとの指摘があり、政策の実現性に疑問を抱かれておりました。
しかし、実際は、停電時間は短くなり、発電量あたりの二酸化炭素排出量も3分の2に減り、ドイツは電力の純輸出国の地位を維持し続けています。

幸いにも、日本では、核燃料サイクル政策は、ほとんど進んでいません。
先ごろ電事連が提出したプルトニウム利用計画も、具体的なものはほとんどなく、努力目標だけが列記されているだけで曖昧、「もんじゅ」無き後、プルサーマルの主力と謳われている大間原発も、完成の目途は立っておりません。東通原発も再稼働されておらず、六ケ所の再処理工場は、10数年の時を経ても、アクティブ試験に未だに合格しておりません。更に、むつ市にある高レベル放射性廃棄物の中間貯蔵施設は、その営業開始前に、建設の前提として交わしたむつ市、青森県との立地協定の内容を、事業者は、地元に事前説明もないまま、変えようとしています。このように県民と県議会との約束を守ろうとしない事業者を信頼することはできません。
青森県も核燃料サイクル政策を推進することやめ、次の世代への責任ある政策に転換すべきと考え、関連する予算に反対致します。

次に、議案第32号、青森県学校職員定数条例案についてであります。
まずは、少人数学級についてです。
国は、小学校と中学校1年生までの少人数学級化を進めており、いずれ、中学校2学年と3学年に拡充、さらに、高等学校へと適用されるものと考えます。
その根拠として、現在でも、中学校2学年と3学年で、自治体独自に少人数学級政策を採用しているのが、全都道府県の過半数を上回り、東北6県においては、青森県と宮城県以外は、既に実施済みです。
尚、宮城県内において、仙台市は、少人数学級を実施しております。
東北では、青森県だけが実施していないこととなります。
中学校2学年、3学年の少人数学級化について、速やかに、進めるべきと考えます。

次に、学校職員定数条例案ですが、これは、県立高等学校の教職員が100名以上削減される提案です。
これは、各地区の県立高校が統廃合された結果、募集停止となりそれに基づいて教職員の定数が減らされるものです。
私は、学校規模の標準化という、現在、進行中の県立高校の統廃合に反対です。
よって、今条例案に反対をいたします。
寺子屋に始まった教育制度は、子どもたちの教育により、地域と国を支える人財を育てることを目的としていたはずです。
学校の規模が人を育てるのではなく、教育の質や熱意、子どもたちの未来を思う気持ちがなによりも大切だと考えます。
そして、高校の廃校は、地域社会の衰退に拍車をかけることとなります。
地域コミュニティーが無くなると人財育成を継続することができなくなります。
高等学校では、地元自治体と高等学校の共育による地域独自の学びによる魅力化を進め、生徒の全国募集を取り入れた高等学校改革を推し進めるべきと考えます。生徒数が減るので統廃合するという手法ではなく、高等学校の魅力化による学校の進化を図るべきと考えます。
現在進められている第2期実施計画を、もう一度見直し、単なる統廃合計画とすべきではないと考え、反対いたします。
以上で一部反対討論といたします。

【R2.10.8】 令和2年第303回定例会 | 一部反対討論

県民主役の県政の会 渋谷哲一です。
会派を代表して、一部反対討論を行います。


議案第17号、財産の取得の件、及び請願受理番号第2号
「日本政府がすみやかに核兵器禁止条約に署名し、国会が批准することを求める意見書提出に関する請願書」の不採択に反対をいたします。
同時に、議案第1号から第16号まで、議案第20号及び第22号
報告第1号、
そして、発議第2号及び第3号に賛成いたします。

まず始めに、議案第17号です。


今回、取得される財産は、東通原子力発電所のUPZ圏内14か所に、大気モニタ、オートサンプルチェンジャー付きヨウ素サンプラ、データ収集サーバー等を整備するためのものです。
これらは全て、東通原子力発電所の再稼働を前提としているため、関連予算に反対をいたします。
三村知事は、国に対して、核燃料サイクル協議会の開催を要請し、国は開催を準備しています。
これらの機器を整備する前に、まずは、国の原子力、そして核燃料サイクル政策の基本的な考え方を再確認すべきと考えます。
東北電力東通原発は、未だに「横浜断層」や「基準地震動」の問題を抱え、既に、新規性基準適合審査から6年が経過しております。
また、東通原発を抱える東北電力では、安全対策費が2013年に想定した金額の約3倍に膨れ上がり、約3400憶円に上っています。
また、国の認可法人「使用済燃料再処理機構」は、毎年、六ケ所の再処理工場の総事業費の試算を公表しておりますが、4年連続で試算額は増加し、当初比で約1兆円増の総額、約14兆円になるとの報告がなされました。
原子力発電所を含む核燃料サイクル事業は、多額の資金を必要とし、それらは結局、電気料金として、私たち国民、県民が支払うことになるのです。
安全確保は常に課題となり、使用済燃料の処分にも多額の費用と気の遠くなるような年月を要します。
更に、ひとたび、過酷事故が発生すれば、住民は、自分たちの故郷に住めなくなるのは言うまでもありませんが、知事が本県の生業づくりとして取り組んできた、「攻めの農林水産業」や「国内外から選ばれる青森県」への施策は、全て水泡に帰することとなり、その影響は下北半島だけではなく、県内全域に及びます。
原子力は、既に、到底、割に合わない投資になっております。
世界各国は、エネルギー政策の転換を進めております。
多額の国民負担と生命の危険を伴う原子力政策から撤退すべきと考え、議案第17号に反対をいたします。

次に、請願文についてです。


2017年7月7日、国連会議は、核兵器禁止条約を国連加盟国の3分の2にあたる122か国の賛成で、採択しました。しかし、この会議に、世界で唯一の戦争被爆国である日本政府は、核保有国と歩調を合わせ参加しませんでした。
条約は、その前文で、核兵器の非人道性を厳しく告発し、国連憲章、国際法、国際人道法に照らして、その違法性を明確に述べています。更に、広島と長崎の被爆者に言及し、核兵器廃絶の必要性を明確にしました。
条文第1条では、核兵器の法的禁止の内容を定め、加盟国に核兵器の「開発、実験、生産、製造、取得、保有、貯蔵」などの禁止を義務づけ、さらに、「使用、使用の威嚇」などが禁止されています。
第4条では、核兵器保有国や核の傘の下にいる国々が参加する余地をつくり、核兵器の完全廃絶に向けた枠組みが明確にされ、核保有国が条約に参加する道をつくっています。
同年9月20日から条約の署名が国連本部で始まり、これまでに46の国と地域が批准し、発行に必要な50まで、あと4か国となっていました。
マスコミ報道によりますと、今月2日に行われた国連総会では、核軍縮に関する会合が開かれ、70を超える国の首脳や閣僚がビデオ演説で参加し、各国から核兵器禁止条約について発言が相次ぎました。
このうちアルジェリアとジャマイカの外相は、間もなく条約を批准すると表明したほか、リヒテンシュタイン、インドネシア、ペルーの外相も批准に前向きな発言を行い、早ければ、今月にも批准数が、条約の発効に必要な50に達する公算が大きくなったとのことでした。
また、会合では、被爆者が果たした役割にも言及がありました。
「ミキゾウ イワサは、被爆体験を通じて核廃絶の必要性を、生涯をかけて世界に訴えた」と、コロンビアのブルム外相が述べ、国際社会が結束して核軍縮を進めるよう呼びかけました。
また、2017年ノーベル平和賞を受賞した、NGO核兵器廃絶国際キャンペーンのフィン事務局長は次のように日本に呼び掛けています。
日本は、核兵器禁止条約交渉に参加すらしなかった。その一方で、国連で核廃絶決議を長年提出している。言葉だけではなく、行動が求められています。
唯一の被ばく国というだけではなく、今も、「核の傘」に守られている日本が核を拒絶すれば、甚大な影響があります。日本の条約への参加という行動は、米国の同盟国が雪崩を打って同調する転換点となりえます。

日本の世論調査では、7割を超える方々が条約への参加を支持していますが、核問題に関しては、民主主義国家であるにもかかわらず、政府が国民の声に耳を傾けていない。日本国民、特に被爆者は、核兵器がどのようなものかを誰よりもよく知っています。
今後は、50か国にとどまらず、全ての国が参加するまで、力を尽くしたい。と訴えております。
条約批准まで後僅かです。
今回提出された請願書」を青森県議会で採択し、平和を願う県民の意思と被爆者の思いを受け止め、日本政府に核兵器禁止条約の参加・調印・批准を求めるべきです。

議案第1号、令和2年度青森県一般会計補正予算案は、約433憶円。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止対策と医療提供体制の整備、社会経済活動の早期正常化と成長基調への転換に向けた取り組み、県民の暮らしの支援や新しい生活様式の推進を図るための大規模な予算となっており、厳しい暮らしを少しでも守っていくため、速やかに執行されること付して、賛成いたします。
医療体制では、事態の長期化に備えて、また、今後起こり得る第2第3波に備え、現在は、準備期間との認識で、来るべき事態に万全を期していただきたいと思います。福祉施設や、介護施設では、命を守る取り組みが続いています。
県として、これらの施設が継続でき、利用者の命を守るためのサポートをお願いいたします。
また、県内企業の事業継続や雇用の維持は、最大の課題です。市町村との連携を強化し、事業者や働く方々に寄り添った対応をお願いいたします。
特に今回の補正予算では、外部委託などが多くみられ、適正な執行が求められるとともに、厳しい経済環境の中、県内の事業者がこれらの事業の一翼を担い、共に、県民の暮らしを守る活動に参画してくださることを切に願い、
一部反対討論を終わります。

令和2年第303回定例会(2020-9-30)

令和2年9月第303回定例会

県民主役の県政の会 渋谷哲一です。会派を代表して、三村知事の県政に対しての方針をお伺いいたします。

まず始めに、
1 「青森県基本計画『選ばれる青森』への挑戦」の見直しについてです。(企画調整課)

私は、新型コロナ問題を契機に青森県の未来と暮らしを改めて見直していく必要があると考えます。
私たちの生活、医療、福祉、介護、インバウンド、首都圏と地方の格差や働き方、教育、産業、エネルギー等、これまでの考え方を一新し、アフターコロナ、ウィズコロナの時代に備えていく必要があります。
同時に、格差を拡大させた安倍政権の政策を変えていくべきと考えます。
強い経済を取り戻すとした「アベノミクス」は、大企業を潤したものの賃金の低い非正規雇用を増やし、正規雇用を含めて働く人の収入を増やすことはできませんでした。
働き方改革や一億総活躍といった問題提起も、核心部分の改革に手を付けることがなく、森友、加計問題、桜を見る会等では、国会での虚偽や不誠実な答弁、文書改ざんなど国会や行政に対する国民の信頼を失うような事案が数多くありました。
集団的自衛権をはじめとする安保関連法は多くの憲法学者から憲法違反と評価され、黒川元東京高検検事長の定年を伸ばすために法解釈を変更したものの、インターネット上で抗議の声が拡大したため、断念せざるを得ませんでした。
私たち国民が求めているのは、国民に向けられた耳触りのよい政策ではなく、具体的に国民の課題を解決していく政治です。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大や首相交代等による社会経済情勢の変化を踏まえ、基本計画を見直す必要があると考えるが、知事の見解をお伺い致します。

次に、青森県の
2 原子力政策について(原子力立地対策課)お伺いいたします。

9月24日 多国籍の7人の専門家による世界原子産業現状報告書2020年版がリリースされました。
361ページにも及ぶこのレポートでは、世界の原子力産業の現状と傾向、新型コロナ時代における原子力が直面する更なる課題等が報告されております。
その中で特筆すべきは、2019年、水力発電を除く世界の再生可能エネルギーの年間成長は記録的な伸びを示し、総発電量の10.4%を占め、初めて原子力をうわまわったという報告でした。

更に、レポートは、各電源の発電コストも明記しております。
〇原子力は、発電コストの面では、明らかに風力や太陽光発電より劣っており、原子力1キロワットhあたり15.5セントに対して、太陽光と風力は約4セント。約4倍ものコストが必要
〇原子力への投資金額は、世界全体では、風力と太陽光の10分の1に過ぎず、投資は更に再生可能エネルギーにシフトしている
〇原子力は、コストの安い風力と太陽光と電力市場で競争しなければならず蓄電が必要になるという事も驚きでした。
海外市場では、曇りで太陽光発電ができない時や、風の無い時、風力で発電できないため、原子力で発電した電力が必要になり、そのために、原子力での電力を蓄電しておかなくてはならないためです。
世界では、再生可能エネルギーが主力電源化されてきております。
投資環境も大きく変わってきています。企業も環境に配慮しなければ、投資の対象とならない時代となりました。石炭火力発電からも撤退しています。
このまま、国策としての原子力政策、既に破綻している核燃料サイクル政策に青森県は固執していてよいのでしょうか。

今回、三村知事が国に核燃料サイクル協議会の開催を要請しましたぜひ、菅総理にも会い、国のエネルギー政策の方向が大きく変わっているのかどうかを確かめてきていただきたいと思います。国策は時代とともに人とともに変わっていきます。
そこで、お伺いいたします。

核燃料サイクル協議会が開催された場合、知事は何を確認・要請するのかお伺い致します。

新内閣の原子力発電及び核燃料サイクルに係る方針について、新総理に確認すべきと考えるが、知事の見解をお伺い致します。

国は原子力及び核燃料サイクル政策を転換すべきと考えるが、知事の見解をお伺い致します。

続いて、高レベル放射性廃棄物についてお伺いいたします。

青森県が海外からの返還ガラス固化体を受け入れてから25年。協定では、30年から50年間の保管となっており、六ケ所から搬出する期限は後、最長で25年です。
その一方で、最終処分地選定、建設完了までには、国の試算では、少なくとも30年かかります。北海道の寿都町や神恵内村が文献調査の是非を巡って物議をかもしておりますが、未だに緒についていないのが実態です。
物理的に、搬出する期限が迫っています。国の口約束だけではなく、確かな担保が必要です。搬出先は、どこになるのか、いつまでに搬出するのか、はっきりと国に確認すべきです。
場所はいずれ決めます、という国の態度は、あまりにも無責任です。

そこでお伺いいたします。
(4)高レベル放射性廃棄物の一時貯蔵管理期間終了時点での搬出遵守について


高レベル放射性廃棄物の一時貯蔵管理期間終了時点での搬出を遵守させるための知事の具体的な対応についてお伺い致します。

青森県内の様々な民間団体が集まり、青森県に高レベル放射性廃棄物の最終処分地受入れ拒否に関する条例を制定し、青森県に核のゴミを持ち込ませないとする大きな動きがあると伺っております。

高レベル放射性廃棄物の最終処分地受入れ拒否に関する条例を制定すべきと考えるが、知事の見解をお伺い致します。

経済産業大臣は、最終処分場問題では、その時々の知事、市町村長の意見が反映されるべきだと説明しております。
これは、たとえ青森県との確約があったとしても、時の知事、市町村長の意見を尊重すべきだとの考え方だと思われます。
県民に対して、三村知事も責任があります。
そこで、

青森県を高レベル放射性廃棄物の最終処分地にしないことを担保するため、法律に明記するよう国に求めるべきと考えるが、知事の見解をお伺い致します。

次に、
3 青森県立高等学校教育改革推進計画について(高等学校教育改革推進室)お伺いいたします。

現在、青森県立高等学校教育改革推進計画 第2期実施計画の策定が進められ、今年度中に結論を出し、来年4月には、統廃合の対象となる高校の具体名が公表される予定となっております。第1期実施計画の発表後には、統廃合の対象となった高校の地元自治体、議会、PTA、そして関係団体などによる、署名活動、請願、要望活動など、高校の存続を願う切実な声が青森県や県議会に多数寄せられました。しかし、結果は、何一つ変わることなく、計画通り統廃合が粛々と進められてきました。

(1) 第2期実施計画の策定を予定していることを踏まえ、県内市町村から地元の高等学校の存続を求める要望があるのかお伺いいたします。

私は、第2期実施計画では、地元の声や思いに応えられる計画に変えていきたいと考えます。その為には、地域や学校関係者の高校存続に向けた具体的な取り組みと県教育委員会の具体的な支援が必要です。
現在、生徒の全国募集が県教委で検討され数年後にも導入の可否が示されるものと伺っておりますが、それでは遅すぎます。全国的にこの制度は既に広まっており、生徒数の減少に歯止めをかけ、高校の魅力化の取り組みとして成果を上げている高校が増えてきております。
県教育委員会が、地域と高校が協力して、魅力あるカリキュラムを作り上げ、全国募集、そして卒業後の進路に具体的に繋がっていくような一体改革の取り組みを試験的に導入できる環境を支援すべきと考えます。
そして、それを必要としているのは、第2期実施計画で統廃合の対象となる高校とその地域の方々に他ならないのです。

(2) 全国からの生徒募集の導入や特色ある学科の設置について、来年度から一部の高等学校を対象に試行的に導入すべきと考えるが、県教育委員会の見解をお伺い致します。

三村知事にお伺いいたします。

(3) 現在の考え方のまま県立高等学校教育改革を進めることにより、町村部の高等学校がなくなっていくと考えます。三村知事は、それを料としているのでしょうか。この流れを止めることができるのは、三村知事以外にはいないのではないでしょうか。教育改革の名を借りた県立高校の統廃合に対する三村知事のはっきりとした考え方をお伺いいたします。

次に、
4 いじめ防止対策推進法第28条に規定する重大事態に係る調査報告書への対応について(青少年・男女共同参画課)お伺いいたします。

いじめ問題で、子どもを無くされた遺族が強く求めるのは、「子どもが通って
いた学校で、一体何が起こったのか」という事実の解明にほかなりません。
2019年1月、八戸学院光星野辺地西高等学校へ通っていた学生が無くなられま
した。重大事態として学校法人が第三者委員会を設置し調査しましたが、いじ
めは認められないとの調査報告書に、遺族が納得せず、今回、青森県に再調査
を求めたものと伺っております。

そこで、まず始めに、

(1) 八戸学院野辺地西高等学校の重大事態に係る調査報告について、事案の概要及び現在の対応状況をお伺い致します。

平成25年9月28日から施行されました、いじめ防止対策推進法では、地方公共団体の長などは、必要と認めるときは、再調査を行うことができ、また、その結果を踏まえて必要な措置を講ずるものとすること。とされております。
以前にも本県では、この法律に基づいて再調査が行われております。

(2) 平成26年度の県立八戸北高等学校の重大事態について、再調査を決定した経緯をお伺い致します。

また、前回の重大事態では、再調査の必要性に係わる意見を青少年健全育成審議会から聴くことなく、知事の判断で行ったと記憶しているが、


(3)八戸学院野辺地西高等学校の重大事態について、知事が再調査の必要性に係る意見を青少年健全育成審議会から聴くこととした理由は何か伺いたい。

次に、
5 児童虐待対応に係る児童相談所と警察との連携について お伺いいたします。

児童虐待の相談件数が、本県でも、増えてきていると伺っており、子供の命と未来を守ることは、私たちの責務であり、最優先の課題だと考えます。
最後の砦である児童相談所の機能強化と人的強化が求められています。
そのような中、児童虐待問題への対応を児童相談所の職員と青森県警察本部から出向してきた現役の警察官が協力して、行っていると伺いました。
連携は成果を上げており、児童虐待が複雑化、深刻化する中、今後の連携強化が必要と考えます。
そこでお伺いいたします。

(1) 児童相談所に警察官が出向するに至った経緯についてお伺い致します。(警察本部)

(2)児童相談所における児童虐待相談の傾向と警察から児童相談所に出向している職員の業務内容についてお伺い致します。(こどもみらい課)

現在、中央児童相談所に配置されている警察官ですが、いずれ6県民局管内にある児童相談所に配置すべきと考えます。

(3)警察から児童相談所に出向する職員について、今後、増員していくべきと考えるが、県の見解をお伺い致します。(こどもみらい課)

次に、
6 障がい者施策の推進について お伺いいたします。

国の障害者施策は着実に進められているものと考えます。
2016年4月には、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(障害者差別解消法)が施行されたことにより、国や地方公共団体、すべての民間企業や団体は障害を理由とする差別が禁止されました。

2018年4月、障害者総合支援法が改正され、生活と就労に対する支援の一層の充実を図るため、新たに、「自立生活援助」、「就労定着支援」のサービスを新設したほか、同時に「児童福祉法」が改正され、重度の障害等により外出が著しく困難な障害児に対し居宅を訪問して発達支援を提供する「居宅訪問型児童発達支援」が新設されました。

また、2018年と2020年には、「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(いわゆるバリアフリー法)が改正され、バリアフリー施策の更なる推進が求められております

青森県では、2013年に第3次青森県障害者10か年計画が策定され、各種施策が進められてきましたが、この数年で障害者を取り巻く環境は大きく変化しており、積極的な対策が求められております。

そこで、お伺いいたします。

((1)第3次青森県障害者計画について(障害福祉課))

第3次青森県障害者計画の概要と平成30年度における見直しの内容についてお伺いいたします。

続いて、(2)福祉のまちづくりの推進について(障害福祉課)お伺いいたします。

バリアフリー法も、頻繁に改正されております。それに対して、青森県や県内市町村の対応が追い付いていないのではと危惧しております。
条例は作ったのの法律改正を反映していない自治体や、特に、豪雪地帯というハンディを背負っている地域もたくさんあります。
青森県がリーダーとなって、各地域の施策の支援を行い、本県のまちづくりを進めていくべきと考えます。
そこで、

ア 青森県福祉のまちづくり条例では、本年5月におけるバリアフリー法の改正が取り入れられているのか、お伺い致します。

イ バリアフリーの推進等の障害者施策を進めるに当たり、県はどのように実施状況を管理しているのか、お伺い致します。

私は、この数年間、青森県の障害者法定雇用率の問題を取り上げてきました。
法律を守ることが、障害者の生活を改善していくとの考えからです。

(3) 県教育委員会における障害者雇用の促進について(教職員課)お伺いいたします。

ア 県教育委員会では、これまで障害者雇用にどのように取り組んできたのか、お伺い致します。

イ 法定雇用率達成に向けて、県教育委員会では、今後どのように取り組んでいくのか、お伺い致します。

続いて、
(4) 県警察における障害者雇用の促進について(警察本部)お伺いいたします。


まず初めに、
ア 県警察における、近年の障害者雇用率の状況についてお伺い致します。

障害者法定雇用率は、最低限の障碍者雇用を求めているものと考えます。
法定雇用率を達成すればよいというものではないはずです。その根本精神には、障害者差別解消法があり、私たちの社会が目指すべき姿があるものと確信いたしております。
県警察の障害者法定雇用は全体で10人必要と伺っております。その為、予定した新規雇用が1人でも達成できなければ、法定雇用率未達成に繋がっていきます。この仕組みを改善していくべきと考えます。

 イ 法定雇用率を満たし、特に、それを維持していくための方策についてお伺い致します。

次に、
7 がん対策の推進についてです。

今から、3年前の2017年6月、青森県のがん検診について次のような報道がなされました。
「がんによる死亡率が12年連続で全国最悪の青森県は、がんの早期発見につなげようと県内の10の町と村で自治体のがん検診を受けた人を対象に調査したところ、胃がんと大腸がんについて検診の段階で患者の4割が見落とされていた可能性があることを示す分析結果をまとめた。」という内容であり、私自身も聞いた瞬間大きなショックを受けました。
その後、青森県や国立がん研究センターから、これらの「見落とし報道」が、不適切であり、誤解を与えるものかという説明が何度か行われ、一部マスコミでも説明が取り上げられました。
問題は、「検診で4割見落とし」という、誤った分かり易い情報が県民に発信され、それが、現在も払拭されていないのではないか。ということです。
私は、検診の精度管理は非常に重要な問題であり、そのことが、がん検診の受診率に大きく影響するものと考えます。
青森県がこの3年間取り組んできたがん対策、がん検診率向上など、分かり易く、県民に発信すべきと考えます。

ア がん検診の受診率及び精密検査受診率の向上のため、県はどのように取り組んでいるのかお伺いいたします。
イ がん検診の精度管理を進めるため、県はどのように取り組んでいるのかお伺いいたします。
ウ がん検診の精度管理が進んでいない市町村については、個別に直接働きかけるべきと考えますが県の見解をお伺いいたします。

さて、県立中央病院は、青森県がん診療連携拠点病院とし、本県のがん対策
の中心的役割を担っております。その為、最新の医療機器や、最先端の治療
も求められます。

 ア 県立中央病院におけるがんの診療状況についてお伺い致します。

 イ 県立中央病院におけるこれまでのがん診療に関する取組の成果と今年度の取組についてお伺い致します。

次に、
8 地域公共交通の維持・構築について(交通政策課)お伺いいたします。

本年6月に、持続可能な運送サービスの提供の確保に資する取組を推進するた
めの地域公共交通の活性化及び再生に関する法律等の一部を改正する法律が公
布されました。
これは、公共交通サービスの維持、確保が厳しさを増している中、地方公共団
体が交通事業者と連携して地域の輸送資源を総動員する交通計画を作成して、
既存の公共交通サービスの改善、充実を徹底するとともに、国が予算面とノウ
ハウ面から支援を行うことで持続可能な地域公共交通を実現させるためのもの
です。
私たちの生活の足であり、同時に、国内外からのインバウンドを担う重要な資
源でもある、本県の地域公共交通ネットワークは、現在、岐路に立たされてい
ます。
もともと、慢性的な赤字体質を払拭できずにいた所、新型コロナの直撃が、こ
れまで抱えていた問題を顕在化させました。
抜本的な青森県内の公共交通ネットワークの再構築が必要です。

鉄道やバスいった広域交通は、県が所管し、タクシーなどの域内交通は
市町村といった、役割分担がなされていました。
このような縦割りの垣根を越えて、県内全域のネットワークを県が主体的に構
築するチャンスと考えます。
例えば、鉄道やバスは、基幹部分を、そこから先は、タクシーがオンデマンド
で支える、また、町村部の域内交通は、県内のタクシー事業者が自治体と協力
して、支えていく等、青森県に存在している資源を積極的に活用していくべき
です。
これまで、広域交通事業者には、国や県の補助金が投入されていますが、域内
交通の担い手には、ほとんど税金が投入されることなく、市場経済に委ねられ
てきました。
このままでは、事業者も担い手もどんどん減っていきます。

それぞれの役割分担による青森県の県内公共交通ネットワークを再構築して、
持続可能なものにしていくべきと考えます。
そこで、

(1) 持続可能な地域公共交通ネットワークの維持・構築に向けた県の取組ついてお伺い致します。

(2)地域公共交通ネットワークの維持・構築には、市町村の役割が重要と考えるが、県の取組についてお伺い致します。

最後に、
9 新青森太陽光発電所建設事業についてお伺いいたします。

青森県で初の大規模太陽光発電事業が、現在、青森市新城地区で進められてお
ります。
昨年、私は、この事業に関して懸念を示す内容の1通の手紙を受け取りまし
た。
地元で説明会が開かれたが、説明通りに事業が進められていないというもので
した。
事の真意を調べるため、昨年12月19日に開催された、青森県環境影響評価審
査部会を傍聴させていただきました。
参加した審査部会の委員は、全部で8名。景観、動物、地形・地質、大気環
境、水環境、そして植物といったそれぞれの分野の専門家がメンバーでした。
会議が進んで、終盤に近づいていた頃、一人の委員が発言の許可を求めて質問
し始めました。
その内容は、前の審査部会で指摘した事が、今回の環境影響評価準備書に反
映されていない。本当にこの審査部会を開催する意味があるのか?という問い
かけでした。

そして、その後、三村知事から出された「新青森太陽光発電所建設事業に係わ
る環境影響評価書に対する環境の保全の見地からの意見」を見て、更に不安を
覚えました。

この事業の工事は、事故や災害がなく適切に行われるのか。
地元住民の安全や安心は守られるのか。
更に、事業が終了した後、きちんと太陽光パネルなどが処分され、原状復帰さ
れるのか。
また、本年7月、この事業者から当該地区の連合町会へ2000万円の寄付があっ
たと伺っております。何のための寄付なのか、連合町会や隣接する町会では、
どのような約束事がなされているのか。
などなど不安の声が寄せられております。
地球環境を守るための太陽光発電事業です。地域の環境も持続的に守っていく
ものでなくてはならないはずです。
今回の事業に対して、環境影響評価を義務付けているのも、開発許可を出した
のも三村知事であり住民の不安を払しょくする義務があるものと考えます。

(1) 環境影響評価について(環境保全課)お伺いいたします。

ア 環境影響評価手続の経緯についてお伺いいたします。

イ 環境影響評価書の知事意見の内容と事業者の対応についてお伺いいたします。

続いて、
(2) 林地開発許可について(林政課)お伺いいたします。

 ア 林地開発許可の申請から許可に至るまでの経緯についてお伺いいたします。

 イ 県は、環境影響評価書の内容を踏まえて、どのような審査を行い許可したのかお伺いいたします。

 ウ 県は、今回の林地開発を許可した事業者に対して、どのように指導しているのかお伺いいたします。

以上で壇上からの質問を終わります。