【六ヶ所再処理工場のガラス溶解炉について】
次に、六ケ所再処理工場のガラス溶融炉についてお伺いいたします。
今月18日、日本原燃では、ガラス固化体製造試験が3年半ぶりに再会されました。今後数か月に及ぶ、この試験の成否は、日本の原子力政策、核燃サイクル政策に大きな影響を与えるものであり、まずは、サイクル技術の確立必要であります。
(1) 度重なるトラブルによる再処理施設完工延期が行われる中、平成21年6月の核燃サイクル協議会に於いて、三村知事から事業者に対して「ガラス固化試験には、国内外の世界的知見を総動員して取り組むこと」との要請をしていますが、あれから2年が経過しており、現在、事業者の取り組み状況はどうなっているのか。また、事業者の取り組み状況への知事の見解をお伺いいたします。
(2) 日本原子力研究開発機構のガラス溶融炉では、ガラス固化を成功させていると聞いておりますが、六ケ所の再処理工場の溶融炉ではなかなか成功することができません。以前、この二つの溶融炉の違いは何か、という私の質問に対し、事業者は、基本的に大きさを5倍にしただけにすぎないと答えておりました。しかし、これだけ成功できないのには理由があるのではないでしょうか。二つの溶融炉の相違点について、改めてお伺いいたします。
(3) 次に、ガラス固化技術についてです。フランス アレバ社のラ・アーグ再処理工場では、年間約1000トンから1200トンの再処理が行われており、既に再処理技術は確立されております。日本の技術確立の為にも、アレバ社の知見が必要ではないでしょうか。アレバ社から日本原燃に対して、どのような助言、知見が示されているのかお伺いいたします。
(4) 先に述べましたように、現在、日本原燃が行っている試験の成否は、日本原燃だけの問題ではありません。日本の将来を左右する問題であり、まずは、再処理技術確立への確実な工程を示す必要があります
以前、私は、ラ・アーグで使われている再処理技術の採用を提言いたしました。あれから福島の原発事故という大きな変化がありました。
日本原燃が現在進めている現行炉改良型の後継炉の採用のほかにも、選択肢の一つとして、セーフティーネットとして、フランスのガラス固化技術の導入も検討すべきではないでしょうか。そのための、時間軸とコストについての調査が必要です。
見解をお伺いいたします。